バックナンバー・練乳工場(4月下旬)


4月20日/和服ってユニクロのこと?

(日経ロッケン/12月15日号既報)
人気ロックンロールバンド「コンデンス・ミルク・ファクトリー」の代表兼ボーカル兼時代の反逆者、レイニー内藤(本名・内藤留次/27歳)さんが、所属音楽事務所「ペイント・ブラック」社との契約更改において、内容を不服として更改を拒否した。次回の会談はまだ未定。
内藤さんは「今日は条件を聞きに来ただけ。最初からサインするつもりはなかった」とコメント。その穏やかな表情とは裏腹に鋲のついたメリケンサックで拳を壁に叩きつけると、婦人用自転車にまたがり会見場を後にした。

(日経ロッケン/12月27日号既報)
人気ロックンロールバンド「コンデンス・ミルク・ファクトリー」の代表兼ボーカル兼オルタネイティブシーンの最高峰、レイニー内藤(職業・ファーストフードメンテナンサー/27歳)と所属事務所の2回目の交渉が決裂した。
内藤さんは金銭面の問題ではなく、待遇の改善を一貫して主張。バイト先へのリムジンでの送迎、ツアー先におけるビジネスホテルのスウィート宿泊、必要経費としてのピック代認可を要求したが、事務所側はオーザックをつまみながら一笑にふした。
内藤さんは故郷の足利に帰省の目的で29日の東武線・急行りょうもう号の指定チケットを確保しているため、契約の越年は決定的になった。

(日経ロッケン/1月12日号既報)
ロッックンローラーにも雇用される権利を――そんなメッセージを詩にのせて音楽業界に牙を向ける若者がいる。人気ロックンロールバンド「コンデンス・ミルク・ファクトリー」の代表兼ボーカル兼レイヴカルチャーの最終秘密兵器、レイニー内藤(人は誰もが永遠のドリーマー/27歳)だ。本誌記者が彼の胸中にせまった。
――音楽業界の待遇に対する不満とは。
「ロックンローラーも事務所と契約している以上、一社会人として扱われるべきです。それがこの世界には労働組合がないから、厚生年金基金や雇用保険といったシステムすら確立していません。これは独自の統計ですが、老後に不安をかかえるロックンローラーの数は昨年の3倍に膨れ上がっている」
――それは不安を持ったあなたのバンドメンバーが1名から3名に増えたのではないのか。
「その質問には答えられません」
――労働時間に不満を持つロッカーが多いと聞くが。
「ほとんどのロッカーは、夜5時以降や祝休日といった不規則な時間労働を強いられてます。これは企業の努力次第では9時5時出勤、土日祝日完全休暇も可能なはず」
――そういった安定がロックのスピリットを失うという批判も多い。
「それはロックスターが幻想で生きていた時代の話です。管理が確立されていないから、ジョンは凶弾に倒れ、ポールは年を取り、リンゴはあんなことになってしまった。私の周りのロッカーは名誉より役職を求めています」
――あなたを支持する一過性の少女たちにメッセージを。
「俺は誰にも支配されねえ。一緒にいい夢見ようぜ。キス・マイ・アス」

(日経ロッケン/1月20日号既報)
人気ロックンロールバンド「コンデンス・ミルク・ファクトリー」の代表兼ボーカル兼ダフトパンクの雄、レイニー内藤(日当たり良好/28歳)さんが、事務所との契約を更改した。契約解除をたたきつけられ、提示した要求の完全却下と大幅減俸の条件をのんだ内藤さんは「音楽がやれるだけで幸せです」と、毎年近鉄のタチの悪い選手が最後は自滅するパターンは音楽業界でも当てはまることを証明した。


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