小学校で嫌だったこと: トイレの個室

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「面倒くさい、疲れる」 小中学生1割、学校楽しくない
http://www.asahi.com/life/update/0518/008.html

という記事を見て、小中学校でけっこう嫌なことあったなと思い出したことのひとつが、男子トイレの個室の問題。

私は男性だが、男子トイレの個室をやむなく使っているとからかわれたり、覗かれたり、上から水をかけられたりしたので、なるべくトイレの個室は使わないようにしていた。便意を催したら、帰宅時間までひたすら耐える。そうするとだんだんお腹が痛くなってくるのでそれにも耐える。99% くらいはそうやってやり過ごしていた。今考えると職員室前とか、まわりに教室の無いトイレとか探して使えばよかったのかもとか思うけど、そこまで頭がまわらなかった。

これ、けっこう深刻な問題だし、日本ももうあの頃よりだいぶ合理的な社会になったんだから何とかしようよ、と思ってこんな話題を書き始めたのだが、検索してみたらいろいろ見つかる。

* 小学校で男子トイレの個室化が進むワケ
http://news.livedoor.com/webapp/journal/cid__1806461/detail
2006年 3月 28日の記事。学校によっては、入りやすくなるようすべてのトイレを個室にしてしまっているらしい。『アンケート結果によると、男子小学生の約4割が「学校ではうんちしない」と答えているそう(02年TOTO調べ)。』とのこと。僕の周囲では「99% しない」という感じだったと思うので、割合が減って来ているようで何より。と言いたいけど 4 割の男子が非人間的な我慢をしているということ。根治はしていないということだ。

* 日本海新聞: 男子児童 トイレの「大」行かない (2006/05/03の紙面より)
http://www.nnn.co.jp/tokusyu/wadai/060503.html
『県中部地区のある小学校教諭は「からかいの実態はあるが、いじめにつながるようなことはない。個室化による効果はあると思うが、対症療法でしかない。トイレの環境整備とともに、教育の場でしっかりと子どもたちに排泄は恥ずかしくない行為であることを教えていくことが大切」と指摘する。』

末端の教師がひとりそう指摘しても、あんまり変わらないような気がする。これは学校単位の問題じゃないんだから (って思うならしかるべき活動が必要ってことか)。

要は「個室が使えなくなると自分もいつか困る」ということに気づけないのが子どもということだと思う。大人でも大局的な意思決定に関しては同じようなもんで、自分だってどれだけできているか正直わからない。

そういえば、僕の仕事場のビルにはエレベーターが 3 機ある。そのうち 1 機は、奥が全面鏡ばりになっていて車いすで使いやすいようになっており、エレベーターを呼び出すスイッチもその 1 機については通常のスイッチとは別にエキストラで用意されている。車いす用のスイッチが使われなければ、3 機は同等のロジックで呼び出しに対応し、車いす用の特別スイッチが使われた場合は対応する 1 機のみがその特別スイッチに反応するということになる。

最近、その車いす用スイッチも健常者が押していることが多い。普通のスイッチを押して、さらに車いす用スイッチを押しているのだ。他の人がそのスイッチを使わないという前提であれば、そのスイッチを使った人間は早くエレベーターに乗れる可能性が高まるかもしれない。でも、そのフロアに先に通常用の 2 台のうちの 1 台が来た場合、誰もそのフロアで待っていないのに車いす用の 1 台が遅れて来るはずだ。つまり、多くのユーザが使い始めると、ビル全体で 3 機の効率的な利用ができなくなり、かえって全体効率が落ちるということ (これってつまり「囚人のジレンマ」と同じことか?)。

ふつー大人でもそんなこと考えないんだろうけど、あんまりガツガツしないで (= いわゆる greedy にならないで) 少しひいて考えてみることが重要ということだろうか。こう書いていて頭の中が整理できたので、今度知り合いがやっていたら説明してみよう。

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このページは、notoが2006年5月21日 22:35に書いたブログ記事です。

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