2003年6月アーカイブ

2ch 風 BBS

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2ch のような、スレッドの age/sage がある掲示板ソフトを使いたくなったので
かるく調査してみた。以前 (2001年夏頃) MegaBBS のもの (バージョン 1.68) を
インストールして使ってみたことがあるが、なんだかごちゃごちゃしていてすじが
悪い印象だったので、もっとよいものを期待して。ちなみに僕の考える筋が良い
ものというのは、メイリングリストソフトで言うと distribution や ppml のような
もので、つまりシンプルで無駄に機能が多すぎないものということである。

2ch のことは 2ch に聞けと思い 2ch の WebProg 板に行くと
【スレッド】2ch型掲示板 その9【フロート型】
というスレッドがある。これと、過去ログ倉庫に入っていてすぐに読めるその 6 を
ざっと読んでみたが、全然比較評価の参考にならなかった。
スレッドの最初のあたりにあるソフトのリストを参考に配布サイトをいろいろ見て
みるが、どれもぐっとこない。

一度使ったことのある MegaBBS に立ち戻って、ドキュメントを読んでみたところ、
このソフトはもともと「みちのく掲示板」のスクリプトを参考にしていることが
わかった。ただ、「みちのく掲示板」のスクリプトの readme.txt は激しく半角カナ
が多用されており、これまた印象が悪い。しかし、読み進めてみると悪く無さそうな
雰囲気なので設置してみた。バージョンは 2.03 である。

配布・サポート@みちのく掲示板
http://mitinoku.jp/support/

readme.txt 通り設置しても admin/make.cgi が動作しないので、1行目の
#!/usr/bin/perl
という行に
#!/usr/bin/perl -w
というようにオプションを付けてみたら動いた。たぶん、サーバで lzh を解凍した
ため改行コードが DOS のもののままであるのが理由だと思うが、これでなんとか
なったのでこのままにする。他の CGI についても同じような措置をしておいた。
その他、ファイルのパーミッションに気をつけないといろいろ問題が出るようだ。

しかし、管理用の CGI が MegaBBS に比べてシンプルなので、けっこう好印象。
個人的にはいまのところ MegaBBS-1.68 よりお勧め。

話は変わるが、個人的にウェブ掲示板を用意する必要があると気が重くなる。
この理由はこれという定番の掲示板ソフトが無いからじゃないかと思う。
メイルサーバなら sendmail, postfix, qmail、
ウェブサーバなら apache というような。
本質的ではないといえばそうかもしれないが、UNIX 系 OS のサーバに置くのが
前提なのに .lzh や .zip で固められている時点で気分が萎える。
裏を返せば、しっかり作ればそれが定番になる余地は十分あるということかも。

サポートというのは、対象時間に問題が起きたらすぐに (あるいは規定時間
以内に) 対応しますというサービスで、一方、開発というのはある期日まで
に何かを作って納めますというサービスである。

持てる時間をみっちり使うようなスケジュールで開発を行うスタッフが、サ
ポート業務も同時に行うのは無理である。簡単なことで、サポート対象時間
に問題が起きると、予定していたスケジュール通り開発を進めることが難し
くなるからである。まずは、前提としてこの認識が必要である。

しかし、実際のところサポートに割かなくてはいけない時間というのは、サ
ポート対象 (機器, ソフトウェアなど) の種類や規模、サポート対象時間な
どによって、統計的に何時間/月くらい、何時間/週くらいかかるということ
を割り出すことができるはずである。もちろん、その値の分散も計算できる。
とすると、それらの統計的なデータに基づいて、開発に割り当てられると想
定できる時間を算出し、その時間内で開発を進めればサポートによってスケ
ジュール通り開発ができないというリスクを低くできる。

もうひとつ言うと、こういう統計的な手法というのは、母数が大きい方が機
能する。裏を返すと、母数が小さければ機能しない可能性が高まるというこ
とだ。実際のところ、平均的にはサポートにかかる時間はこれくらいだろう
と分かっていても、もし際限なく問題が起こるような事態になってしまうと、
開発に割ける時間は限りなくゼロに近づいてしまう。これが、サポートとい
う仕事の本質だ。サポートと開発を同時に行うという体制でリスクを軽減す
るためには、やはりスタッフを増やすという方針が必要になってくる。

統計的手法というのは母数が大きい方が機能する。いわゆる戦略コンサルタ
ントが得意とする手法は統計的手法中心であるから、大企業を顧客にした方
がうまく機能するし、だから大企業を顧客にしたがると言われる。MBA コー
スで学ぶ内容の概略を説明した本などを読むと、ほとんどが大企業を前提と
した方法論であるような印象がある。

転職していわゆる「大企業」をいったん離れると、大企業相手のビジネスや
大企業自体に戻るのが難しいと言われる。無根拠に言われているきらいもあ
ると思うが、そう言われる理由の一つに、大企業で重宝がられる方法論と、
小企業で活きる方法論が違うというのはあるだろう。もうひとつは、スタッ
フの母数が大きい企業の方が企業内での競争が促進されるというのもあるか
もしれないが、これは今回のテーマから外れる。

一方、小規模なチーム、もっと言うと小規模な企業が、小規模であるメリッ
トを活かす方法論というのも、間違いなく必要である。僕個人の経験からす
ると小規模企業では方法論が軽視される傾向があると思う。また、ノウハウ
が個人にだけたまっていて、組織に蓄積していかない。似たようなケースが
何度も起きているのに、組織に方法論が蓄積していないから、毎回対処法を
ゼロから作るということをしているということを目にするし、そもそもそれ
に疑問を感じていなかったりする。

個人的には少し挫折気味であるが、それでも僕はまだ小規模なチームの可能\n性を信じていると思う。もしそうなら、僕はもっとその「小規模であるメリッ
トを活かす方法論」というのを学んだり、作ったりする必要があるのだと思
う。

もしかしたら、ある程度大きい企業の中の方が小規模チームの良さが活きる
んだったりして? そういう仮説も頭の中に入れておく必要がありそうだ。

『戦場のピアニスト』というタイトルを聞くと、
いつも『海の上のピアニスト』の方を思い浮かべてしまう。
http://www.asmik-ace.com/LegendOf1900/
たぶん頭の中で音が『船上のピアニスト』に変換されてしまうからだろう。

『海の上のピアニスト』は、主人公が弾く音楽が好みだったというのもあるのだろう
けど、けっこう見てて楽しかった。しかし、主人公の最後の選択が僕には腑に落ち
なくて、微妙な違和感を残した。

社会的責任投資

『地域発の金融ビッグバンを』
http://www.hotwired.co.jp/ecowire/tanaka/030610/

貯蓄の使われ方を理解して、自分が望む使われ方がされるところにお金を預けよう
という社会的責任投資 (SRI) についての話。

選挙で投票する以外にも、意思表示をしたり社会の在り方について選択する方法は
あるけど、貯蓄もそうなんだなぁと思った。

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