エジプト旅行直後の率直な感想

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カイロを出て日本に帰る日の 2 日前に風邪をひいて 38 度を超える熱を出してしまい、帰国して 3 日たった今でも直っていないのでその印象を差し引けてないかもとは思うんだけど、正直「二度と行きたくない国」というのが今の印象。

何せ、商品やサービスに値段があらかじめ表示されていなくて、ミネラルウォーター 1 本買うにも交渉が必要となる国。すきあらば外国人からは 10 円でも多くとってやろうという人たちの国。というか、バクシーシ = 喜捨という考え方があって、富めるものが貧しいものにお金を渡すのは当然だと考えているため、そういう吹っかける行為を彼らは悪いことだと思っていない。同じ人間だからフェアに、対等であろうという倫理観がまったくない。

まぁ実際はミネラルウォーターの値段が数十円高くても別に懐は痛まないのだが、気を抜いているとすぐ鴨にされ、金をむしり取ってやる対象として見られているという状況が続くのは本当に精神的に落ち着かず、嫌なもんだ。

例えば、タクシーに乗る際。街を流しているタクシーを止めたら、まず乗らずに窓越しに料金の交渉をする。場所の名前をいい、how much? とは聞かず、事前に lonely planet で書かれている相場に基づいてこちらから値段案を提示する。相場が 10 egyptian pound の場合、こちらから「10 ポンド!」と叫ぶのだが、それに対し「30 ポンド」と返してきたりする。じゃあ乗らないとタクシーを離れようとすると、交渉の末結局「10 ポンド」ということになる。で、乗り込むとケロッとして「どこの国から来たの?」とか聞いてくる。この、全然悪いことしてないもんねという「ケロッと」さ加減に、最後まで生理的に馴染めなかった。

お土産屋や、イスラム教の寺院に行っても「どこの国から来た?」とよく聞かれる。どうもその国の名前で、みやげ品の値段や、寺院へ入場料代わりに払う寄付の額が変わっているみたいで、途中からは「アジア」としか答えないようにした。だいたいさ、値段が変わってなかったとしても、こちらに関してはそんなこと答えたって全然メリットないし、うざいだけ。

そう、一部の先進的な考え方を持っているホテルオーナーやドライバーをのぞいて、人をまったく尊敬できないのが不快だったのだ。いや別に何か優れているとかでなくてもよくて、独自の文化や生活や考え方に何か良い面があって、同じ人間として敬意を払って「なるほど、いいな」と思うだけでいいんだけど、そういう風に全然思えなかった。

僕は、その国の遺跡や観光名所を見るだけでなく、その国の人の生活を眺めてみる、できれば「靴に足を入れてみる」かのように、なるべくその国の人と近い生活をしてみるのが好きだ。現地の人が行く料理屋で飯を食べ、同じ街を歩き、同じ交通手段を使って移動し、同じ店でものを買うようにしてみる。だからこそパッケージツアーではなく個人旅行が好きというのもあるのだが、エジプトに限っては単に遺跡に魅力があるだけなので、あまり現地の人に触れずにすますパッケージツアー (これは他の日本人客とずっと行動をともにするのに耐えられないだろうが...) や、外資系のホテルに泊まりそこから出ずに食事を済ますというのもありだったかもしれない、と思った。もちろん、こういう風に思ったのは今まで初めて。

旅行記は最後まで書き通せたためしがないので、細かい感想や tips などを今後少しずつバラバラに載せていく予定。

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このページは、notoが2008年1月24日 19:31に書いたブログ記事です。

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