曲の BPM を測る

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DJ する時、BPM (beat per minute = テンポ) を把握するのは重要。一般的に使われるターンテーブルは ±8 % しかピッチを変えられないので、もともと 120 BPM の曲だと 110.4 〜 129.6 BPM の範囲内でしか変化させられない。100 BPM の曲だと最大 108 BPM にしかならないから、100 BPM の曲を +8% (=108 BPM) にして、120 BPM の曲を -8% (=110.4 BPM) にしてもつながりようがない。そもそも -8% や +8% みたいに極端に BPM を変えてしまうと著しく曲の雰囲気が変わってしまうので、あまりやらない方がいいし。

世には BPM を自動検出してくれるミキサーもあるけど、僕はタップ機能を持ったメトロノームを使っている。KORG の MA-20 というモデル。KORG のサイトを見るともう製品情報には載っていなくて、その後継の MA-30 というモデルが出ている。サウンドハウスでさっき値段を見てみたら 1,800円 とのこと。

これらは曲のビートに合わせてボタンをタップすると BPM を表示してくれるのだが、パーカッションを叩く僕がタップしてもどうしても BPM 表示がばらつく。最初は、長めにやって数値が安定したところを採用してメモしたりしていたのだが、ある日 BPM が表示されたらその数値でメトロノームを鳴らしてみればいいと気づいた。レコードのピッチ合わせと同じようにメトロノームの音が曲とぴったり合えば、その時の表示されている BPM が曲の BPM であるという考え方。メトロノームの方が曲より速ければメトロノームの BPM を 1 ずつ落としてやればいいし、逆にメトロノームの方が曲より遅いようなら BPM を 1 ずつ上げればいい。当たり前かもしれないけど、BPM を変えたらメトロノームをいったん止めて、曲のビートに合わせてメトロノームをオンにする。これをやるようになってからかなり正確に BPM をつかめるようになった。

ただ、この方法で検出できるのは 1 BPM 単位なので、同じ BPM と計測された曲どうしでもそのままつながるとは限らない。曲それぞれもっと細かい単位で BPM が設定され得るし、生演奏の曲なら曲中の場面場面でテンポは変わるし、ターンテーブルの個体差によっても同じ曲がじゃっかん違う BPM になってかかるということもある。なので、ターンテーブルでの細かいピッチコントロールは依然必要。
とはいえ、同じ BPM ならそう大きくピッチが異なることはあまりないので、かなりつなぎやすい。BPM が同じじゃなくてもだいたいどれくらい違っているか数値で把握しておくとコントロールもしやすいし、心理的にも楽。

ということで、DJ する方で BPM 計測をしていない方にこの方法はおすすめです。
たぶん、レコードとメトロノームとでピッチ合わせをするというのは、レコードとレコードとでピッチ合わせするのと原理がいっしょで、かつその原理がつかみやすいので、練習にもなると思います。

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このページは、notoが2005年3月20日 17:03に書いたブログ記事です。

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